仕事のできる男 グッバイ色

もうすぐサラリーマンを辞める植木屋です。

最近しみじみ思うんですよ。

私って仕事ができるな。って。

最初は1ミリも出来なかったんですよ。

学生の時から、約束忘れるわ。

忘れ物するわ。

さっぱりでしたし。

就職したばかりの時は、

宅急便の送り状書いてる間にウトウトして、

3回くらい書き間違えたり。

さっぱり、わや、だったんですけど。

でも、この会社に勤めて、

早十年。

一年間の現場研修を経て、

四年間の東京でのへっぽこ時代を経て、

三年間の大阪でのしごかれ期を経て、

今大阪で五年目、

最強のサラリーマンが完成しました。

人当たり良いし。

偉そうにしないし。

現場の人にもかわいがって貰えるし。

（一部を除く）

出来ないこと断るし。

嫌なことしないし。

無駄なこと省くし。

電話かかってきたら、

なんの用事がだいたい分かるし。

少ない言葉で的確な回答するし。

分からなければ確認するし。

お客さんからの信頼もあるし。

髪やヒゲ伸ばしたり、

革靴じゃなくてスニーカー履いたり、

スーツじゃなくて作業着ばっかり着たり、

女性社員とヘラヘラ話したり、

そんなことで、

上司に変な顔されることもあるけど。

本当、なんでも出来るし、

いけてるな。

と、思います。

自分を。

特に、今新人君の教育係してるんですけど、

現場研修一年間を終えて配属されたばかりの子なんですけど。

新人君みてたら、

自分の凄さが改めて分かりますね。

もちろん、彼に出来て、私に出来ないこともあるとは、思いますけど。

私と同じくらいの、知識と、信頼と、なんかあったときに対処する力を得るには、数年。5年とは言わないけど、どれだけ優秀でも2年はかかるんじゃないでしょうか。

（職種は乙仲さんです）

いや、これ、たぶん、私、結構凄いんですよ。

凄いっていうのは、サラリーマンとしてね。

同期が120人くらいいたんですけど、

どんどん辞めちゃって、

たぶん30人くらいじゃないでしょうか。

残ってるの。

こんな難易度の高い会社で

10年も続けて凄いですよ。

サラリーマンとしてね。

今、就活頑張って、

色んな会社の中から、

ここっていう会社決めて、

運と努力でその会社に入っても、

3年続かないとか、

そんなんばっかりじゃないですか。

こんな会社で10年も続けて、

本当に凄い。

サラリーマンとして。

サラリーマンとして凄いだけだから、

そんな凄さはいらないんですけどね。

サラリーマンとして優秀で、

仕事も出来るようになりました。

10年やれば、

誰でも同じくらい出来るかも知れませんね。

でも、

続かないですから、

みんな10年も。

半分以上辞めちゃってますし。

（今は働き方改革で、ゆるくなってきてるので、ちょっと前とはだいぶ違いますけど。）

でも残ってる人（同期に限らず）

みてても、

やっぱり私優秀ですよ。

うん。

なんかね。

そう思います。

辞めるって言ってるのもでかいかも知れません。

辞めるから、

好きに出来ると言うか、

吹っ切れてるというか、

肝座ったっていうか。

覚悟が出来てる。

これは、

本当たまたまだけど。

こんなことになるとは思ってなかったけど、

不思議だけど、

辞めるの決まってから、

一個レベル上がった気がする。

周りの目を気にしなくなったというか、

上の人とか、

お客さんにも、

はっきり言えるようになった気がする。

それと、

さっきもちらりと書いたけど、

昔に比べて、

社員に対して、

ぬるくなってきた。

急速に。

だから、もう、なんか、後は、

楽して、早く帰ったり、

課長とか、そういう役職さえ断り続ければ、

楽勝な、余生（30歳にして）を、

送れると、思うんですよ。

すっげえ安定した会社だから、

潰れることも、なさそうだし。

だから、

このままでいるのが、

一番楽だし。

周りも安心する。

全体のバランスでいうと、

それが一番ハッピーだとは思う。

♪

でも君はそれでいいの？

楽がしたかっただけなの？

僕をだましてもいいけど

自分はもうだまさないで

♪

さよならカラー / スーパーバタードック

全体のバランスをみると、

サラリーマン続けるのが一番良いけど、

それが無理だったんですね。

出来ると思ったこともありましたけど、

実際は無理でした。

死にそうな気分になっちゃうので、

今も「辞める」って会社に

言えてなかったとしたら、

潰れるほど、

心の臓が苦しくて、

どうにかなっちゃってたと思います。

今年もまた辞めると言えぬままで、

年を越すのは嫌だ。

もう耐えられない。

おかしくなってしまう、

本気で危ないところまで追い込まれて、

やっと「辞める」と、言えたのが

去年の12月です。

まぁでも、よく頑張りました。

サラリーマン。

でも、一生は無理でした。

仕事出来る自慢しようとしたら、

余計なことまで話しが進んじゃいました。